「転がり抵抗」この言葉はロードバイクのタイヤを評価する際に利用されている言葉です。しかし、本来の意味とロードバイクで使われている意味は別物だと思います。専門家ではないので想像も入る記載となりますがが本来、「転がり抵抗」とは下記3つの要素から算出される値です
①タイヤの接地面が潰れる戻るを繰り返すことで起こるエネルギー損失
②タイヤの回転にともなう空気抵抗によるエネルギー損失
③タイヤトレッドと路面との摩擦によるエネルギー損失
②と③はタイヤの空気圧とは無関係。①については、空気圧が下がれば潰れは大きくなりエネルギー損失も増えます。しかし、ロードバイクの世界では「タイヤの空気圧を上げすぎると転がり抵抗が増してしまう」と定義され、さらに「トラック競技など路面が平らな場合はこの限りではない」との条件がついている。
この文章を読んで、「タイヤが跳ねているだけでは?」と思ったのは私だけではないはず。ロードバイクの21mmクリンチャタイヤの空気圧は約8BAR。車やオートバイが1.5BARから3.0BARぐらいなので、ロードバイクだけ異常に高い設定となっている。この空気圧で悪路を走ると跳ねる。跳ねやすいのは前輪だが、速度が早ければ後輪も跳ねる。乗り手が気づけない道路のつなぎ目やアスファルトが欠けている部分でも小さく跳ねている。
本当は空気圧を下げたい。4BARから6BARのタイヤはサスペンションの役割を担い小さな段差を吸収し軽やかに走れる。しかし吸収しきれない段差に出会うとリム打ちパンクが発生する。ユーザはリム打ちパンクを恐れて高い空気圧で走る。そんな人が多い。これが現実。規定値よりも高い空気圧で走行すると本来の性能は発揮できない。パンクを恐れるあまり、全てが悪い方に傾倒している
そこでリリースされたチューブレスタイヤ。文字通りチューブが無い。チューブのでリム打ちパンクが無い。まれに鋭利な物で穴が開くこともあるがタイヤ品質と路面状況の改善された現在では殆ど発生しない。現に、クリンチャタイヤではパンクの90%がリム打ちパンクである。結局、チューブレスタイヤにすればパンクも無くなって空気圧も下げられて全部解決!神パーツ来た!・・・・と思った時期が私にもありました。
私個人の意見だが、メーカーはチューブレスタイヤの販売を促進するために、興味を引くKeywordが欲しかったんだと思う。そのkeywordが「転がり抵抗」。ロードバイクを趣味としている人には色々拘る人が多い、A社のホイールは剛性が高いとか、B社のフレームは山岳が早いとか色々拘る。そんな人々に「転がり抵抗」のKeywordを含んだチューブレスタイヤのディスクリプション。ロードバイク乗りが気にする「抵抗」の文言も含まれている。インパクトは大です。戦略としては完璧だと思う
結果多くの人が、ホイールを買い替えてタイヤをチューブレスに移行しました。これが戻れない最初の一歩と気づかないまま。チューブレスタイヤは完璧な神パーツではありません。それに気が付くまで多くの人が悲劇を体感し彷徨うことになります。私もその一人です。私の悲劇の体験は別途記載します
話を戻して、そんな分けで、私はロードバイクの「転がり抵抗」の適用は間違っていると思います