コンポーネントの電動化による操作性の向上には素晴らしいものがある。機械式でもハンドルを握ったまま指先だけでシフトアップ&ダウンが出来る。発売当初「30万投資しても出来る事は変わらない。投資効果が悪すぎる」と否定的な意見が多かったのも理解できる。しかし、実際に使ってみるとその価値に気付く。50km程度の短距離ライドでも、数百回のシフトチェンジが必要であり、その動作一つ一つがスイッチのONーOFFの動作に変わる。この効果は大きい。バッテリー切れや劣化などデメリットもあるが操作性向上の効果の方が大きすぎて一度利用すると元に戻れなくなる。また、電動化にはもう一つ大きな効果がある。寧ろ自分でメンテナンスをする人にはこちらの方が効果が大きい。それはギアのアウターケーブルとインナーケーブルのメンテナンスから解放されることです。元々インナーケーブルは伸びるし錆びる。伸びると初心者が苦労するディレイラー調整が必要になる。手っ取り早くお店に依頼する人も多いと思う。アウターケーブルごと交換しようものならさらに大変な作業になる。最新パーツを探す、AICANケーブル?NISSEN ?それともメーカー純正か?ケーブルの取り回しは輪行用の長めか、普段使いの短めか?色々悩む。悩んでいるだけで時間が過ぎていく。電動化はこれらの煩わしい作業から解放してくれる。ブレーキも油圧化された今、ワイヤーのメンテナンスからは解放されたと言っても良い。ロードバイクのメンテナンスを趣味としている人からは寂しい所ではあるが、技術の進歩は大切です。備忘録として記載しておくが、ShimanoDi2ならばトリム調整も自動で対応してくれるのでチェーンがFDに当たることも無くなる。
ロードバイクには、走る楽しさと、直す楽しさがあった。電動化すると直す楽しみが減ってしまう。これは車も同様ですが電子パーツが増えてくると趣味としての楽しさが減る。車は庶民の足であり移動手段、直す楽しさはなくても良い。プロに任せた方が良い。安全が大切です。ロードバイクはどうだろう?移動の手段では無い。趣味の乗り物だ。今から10年後にその答えは出ていると思う